個別的家族

では、プナルア婚の段階から、このような対偶婚が、どうしてあらわれるようになったのであろうか。
モルガンによると、プナルア婚のうちにも、一人の男と一人の女との間の「対偶」的な関係がすでにふくまれていたのである。
「男子がもっている数人の妻のうちには、一人の主要な妻があり、女子の有している数名の夫のうちにも、一人の主要な夫があった」のだと。
つまり、男とその主要な妻との関係や、女とその主要な夫との関係が前面にあらわれ、他方、男とその副次的な妻との関係や、
女とその副次的な夫との関係が衰えると、「・フナルァ」的な集団婚も、しだいにこの対偶婚へと移っていったのであろう。モルガンはこう考えたのだ。
なるほど、この対偶婚においては夫婦は一つのある程度個別的家族を形づくってはいるが、しかし、モルガンによると、
「恋愛の情熱は、彼らにはしられていなかった」のであり、男は「愛情から妻を求めたのではなかった」。
結婚は、「便宜と必要に基づくもの」であったのであり、実際、母親たちが勝手に子供たちの結婚を取り決めたのであると。
出会った人に対して、自分の理想を演じずに本当の自分をぶっちゃけられますか?

エンゲルスは、この書物のなかでは、動物に関する資料からただちに原始期の人間の社会のありかたをおしはかることをさけたのであるが、
しかし、その書物をかく一年前にカウッキーにあてた手紙のなかでは、「共有の存するところでは、それが土地のそれであるにせよ、
女子のそれであるにせよ、あるいはその他のもののそれであるにせよ、必ずそれは原始的であり、
動物界からうけつがれたものであります」と、したためているのである。


出典: FF095_L