夫婦の関係

このような夫婦の関係は当然、「当事者の気のむく間だけつづく」ものであって、
それ以上におよぶものではなかった。夫婦は勝手にその妻をおいだし、
他の妻をめとることができたのであり、しかもそのことは当然のことと一般に認め
られていた。また逆に、妻もその夫とわかれて、ほかの男と結婚することも自由にできた。
このように〃気のむく間だけつづく″という夫婦関係のもろさこそが、
この対偶婚がのちの一夫一婦制的結婚とことなる主要な特徴なのだ。

怠惰なお婿さんこそ禍あれ

もっとも、夫婦の間がつめたくなって、家出したり、逐いだされたりするのは、妻ばかりとはいえない。
むしろ、母権制がまだ一般的なこの段階では、結婚の際に夫が妻のところに移り住むという形式
-この形態の結婚を人類学者は「妻方居住の結婚」とよんでいる-をとっているぱあいが多く、
それゆえ、逐いだされるのも、そのぱあいには、亭主のほうである。
ここを読んで理解したらパートナーを探しましょう。
彼が家のなかにいかに多くの子供をもって
いようと、いかに多くの個人の持物をもっていようとも、おかまいなしに、いつなんどきでも、
彼は、自分の荷物をまとめてすぐに出て行くようにと、命令されるかもわからないのである。
モルガンは、長年にわたってインディアンのセネカ族のもとで宣教師をしていたA・ライト氏から、
つぎのような面白い報告をうけとったという。

「セネヵ族の家族についていうと、彼らがまだ古い共同の長屋に住んでいた時代には、そこで
はつねに一つの氏族が重きをなしていて、女子は自分の夫を他の氏族から迎えていた。……貯蔵・
物は共有であった。

参考: FF116_L